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2010年08月28日

聖なるフール

ども、クボウグランデスタッフ賀数仁然です。
お盆も終わり(沖縄は旧暦)、通常業務です。
それにしても、今年のお盆で集まった親戚の話題は、やっぱり興南高校。
にわか評論家のおじさん達(俺も)が、アレコレと一回戦から決勝の試合まで解説していました。

賀数家は仕事している人いないのでは?
と、心の中で一人一族の将来を案じておりました。

さて、うちの門中(沖縄の親族)のムートゥ屋(本家)の家には、遺跡があります。
これです。

聖なるフール

フールといいます。
どうです?世界遺産に登録したくなるでしょ。
でも、このフール、グスクでもウタキでもありません。
あ、祈りをささげることはありましたが、通常「フール」とは…

トイレです!

こんな遺跡がトイレ?
そうなんです。沖縄の昔のトイレは、豚小屋と併設でした。
人間が出したものを、後方で豚ちゃんが待ち構えているわけです。
使ったことがある親戚のおばさんに聞いたら、
豚の瞳は獣そのもの。早く出せ!と言わんばかりにブヒブヒせかされて、怖かった。
とのこと。
子供にとって、フールは恐怖と闘う場所だったんですね(笑)

フールには神様がいると信じられており、旧暦2月と8月(彼岸)、そして旧暦年末に屋敷御願(ヤシキウガン)をするときに、手を合わせる場所です。
またマブヤー(魂)を落として、おとした場所が分からない時もフールでマブイグミ(魂込め)をします。
ん?てことは聖地?
やっぱり世界遺産でいいのだろうか(笑)

今度見に行くツアーやりますか?





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Posted by クボウグランデ・スタッフ at 11:27│Comments(3)日記
この記事へのコメント
ジャズの古典的名盤に、
「Birth of THe Cool」(邦題:クールの誕生なる作品があります。
近年、知り合いのベーシストが参加している、日本人のジャズユニットが、
真面目に、こんな作品を作りました・・・・・「Birth of Fool」。

藤原新也さんが、印度亜大陸の旅の記憶を紡いだ短編集
「印度動物記」(朝日文庫)の中に、「世界再貧の犬」なる作品があります。
不毛な土地に住む犬グヮーが、そこでもやはり、
人間の恵みを待ち構えていたそうです。
フールもなにもない、広大なデルタの茂みでの邂逅だったそうですが。

前置きが長くなりました。

こういう世界遺産もいいですね。
単体では難しいかもしれませんが、「フール群」として(笑)
私も、資料館のジオラマや模型は見たことはありますが、
本物の質感はまた違うのでしょうね。
与座の冷水浴(希望者のみ)とセットなど、いかがでしょうか。

追伸

しんきさま
先日の「メアリーの物語(木の上のパンツ)」のBGMは、
白雪姫の「ハイホー」でもよかったのではないでしょうか。
♪ハイホー!ハイホー!・・・
ラジオへのメールはさすがに憚られたので、こちらに失礼しました。
Posted by 古波蔵恵里夫 at 2010年08月28日 18:49
恵里夫さん
はいさい!ご無沙汰しております。
カカズヒトサです。
「印度動物記」とても気になります。今度読んでみますね。
フール群・・・ウケた(笑)
Posted by クボウグランデ at 2010年08月31日 20:02
古波蔵恵里夫 様
シンキです。「メアリーの物語」は、アメリカのおおらかさ、古き良き時代への郷愁をイメージしながら、お話しいたしました。いつかパート2をご紹介したいと思います。
Posted by クボウグランデスタッフ at 2010年09月01日 12:05
 
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